定年後の老後資金

人生100年と言われていますが、会社員をやっていると定年後の生活が心配になりますよね。

一つはお金のこと。まだまだ働き盛りの方でも先々の心配はあると思います。

若い方はまだまだ先の話と思っているかもしれませんが、早くから準備することが先々の心配を解消する唯一の手段です。

一般的な会社員の場合、60歳以降に適用される会社の再雇用制度を利用しても賃金は現役時代の約半分で、生活費を抑えるダウンサイジングが必要となります。

現在65歳から支給される年金も物価上昇を考慮すると、満足する額ではないかもしれません。

少しでも有効に使えるお金を増やすために会社員ができることは貯金と投資です(他の副業もあるかもしれませんが、ここでは割愛)。

貯金は元本保証の定期預金は金利0.01%で、ほとんど預けても意味のないほどの低金利です。かといって投資はやったことがない素人なので自信がない。 でも、何か一歩踏み出さないと不安からの脱出はできません。

そこで今から何をすべきか考えていきましょう。

年金について

年金は三階建てと言われていて、上記のように階層化されています。会社員は第二号被保険者に分類され、国民年金+厚生年金が受け取れます。人によっては企業年金を受け取る方もいるでしょう。

一般的には65歳から受給されますが、受給年齢を自身で変更できることも可能です。

具体的な老後資金の戦略

定年まで時間がある人は「iDeCo(個人型確定拠出年金)」と「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」を組み合わせて長期で戦略を練った方がよいでしょう。

「iDeCo」、「つみたてNISA」どちらも商品(投資信託)を選んで自己資金を増やす方法です。

投資信託とは資金を預けてプロに運用を任せる仕組みで中身は日本株や外国株、債券などの複数に投資しているものです。最近は5千円から始められる商品もあります。

iDeCoとは

任意加入することで公的資金に上乗せできる私的な年金です。若い方なら老後資金として早めにiDeCoをスタートするとお得です。メリットは大きく分けて以下の3つです。

メリット1:所得税や住民税の節税ができる。

メリット2:利益に対して税金が掛からない。

メリット3:受け取るときにも税制優遇あり。

メリット1:所得税や住民税の節税ができる

掛金全額が所得控除の対象となります。一般の扶養家族がいない独身の会社員で掛金の約15%が戻ってきます(年収や扶養家族の構成で変わります)。

例えば、35歳の年収400万円で独身の方が掛金を毎月1万円積立てた場合、1年間で

加入しない場合と比べて18,100円の税金差が生じます。

参照:https://rokin-ideco.com/setuzei/

長期に渡って続ければその恩恵はもっと出てきます。

メリット2:利益に対して税金が掛からない

運用して得た利益が全額非課税になります。

株や投資信託の利益に対しては約20%の税金が掛かりますがiDeCoで運用した利益には税金が一切掛かりません。

メリット3:受け取るときにも税制優遇あり

積立てたお金を受けとるときにも税金が優遇されます。非課税ではありませんが、税金の控除や減額がされます。

iDeCoのデメリットは3つあります。

デメリット1:元本保証の定期預金以外の投資信託を選ぶと元本割れのリスクがある。

デメリット2:60歳まで口座から掛金を引き出せない。

デメリット3:毎月の掛金に上限がある。

デメリット1:定期預金以外の投資信託を選ぶと元本割れのリスク

投資信託を選ぶと元本割れのリスクがあることです。

選べる商品の中に元本保証された定期預金以外に投資信託がありますが、それらは元本保証されていません。

デメリット2:60歳まで口座から掛金を引き出せない

デメリット2は掛金が引き出せるのは60歳からになってからです。

急にお金が必要になっても引き出せないので注意しましょう。ただし、これが老後資金としてiDeCoを活用する理由の一つにもなっています。

デメリット3:毎月の掛金に上限がある

デメリット3は掛金に上限が設けられていることです。民間の会社員の場合は以下の3通りに分けられます。

同じ会社員でも三つに分けられていて企業年金や企業型DCの有無によって、月額の上限が決められています。

 

つみたてNISAとは

つみたてNISAは少額の掛金で長期に分散投資を行う制度で、いつでも資金を引き出すことができます。メリットは以下の3つです。

メリット1:いつでもお金を引き出せる。

メリット2:自動で積立てできる。

メリット3:20年間は運用益が非課税。

メリット1:いつでもお金を引き出せる

iDeCoは60歳まで資金を引き出せませんが、つみたてNISAはいざというときに現金化出来ます。これは教育資金や住宅資金などのライフイベントに活用ができます。

メリット2:自動で積立て

運用商品を選択しておけば、あとは一定の頻度で積立てられていきます。もちろん、月々の積立て金額は選択できます。また、年間最大40万円まで積立てが可能。

メリット3:20年間は運用益が非課税

iDeCoと同じく、つみたてNISAも運用して出た利益にたいする税金はゼロとなります。非課税期間が20年間ということは、その間に得た利益に対する税金はかかりません。通常の株取引などでは得られた利益の20%が税金として徴収されますが、iDeCoやつみたてNISAにはそれが適用されません。

つみたてNISAのデメリットは3つあります。

デメリット1:元本割れがある

デメリット2:損益通算ができない

デメリット3:一般のNISAと併用できない

デメリット1:元本割れがある

つみたてNISAで選択できる運用商品は、iDeCoと異なり元本が保証された定期預金などはなく投資信託などが中心です。

すなわち、元本が保証された商品ではありません。運用中に元本割れが発生する可能性があります。

デメリット2:損益通算ができない

他の証券口座を開いていた場合に、それらとつみたてNISA口座の損益通算ができません。

損益通算とは一定期間内の投資において利益と損失を相殺することです。

複数の口座を開いて投資していた場合はそれらの合算でマイナスが出た場合は損失として税負担を軽くできますが、つみたてNISAの口座は対象となりません。

デメリット3:一般のNISAと併用できない

一般のNISAとつみたてNISAは併用できません。

つみたてNISAは積立てに特化した口座で投資の上限である年間40万円は一般のNISA(年間120万円)よりも低い額で20年間と長い運用期間です。

また、一般のNISAよりも選択できる商品が限られています。長期で手間を掛けずにコツコツ投資したい人向きがつみたてNISAです。

どの投資信託を選択するか

普通に口座を開いて選ぼうとすると、数十本の中から選ばなくてはなりません。初心者なら、どれを選んでよいのか悩んでしまう状態です。

投資信託は大きく分けて二つの種類があります。一つはインデックス型、もう一つはアクティブ型です。

インデックス型とは

日経平均などの指数に連動して同じ値動きをするように運用されている投信。信託報酬(運用コスト)が安いのが特徴。

アクティブ型とは

投信を扱う各社の方針に沿った独自の手法で運用される投信。指標には連動せずにそれよりも大きく上回る成績を目指す。信託報酬は高めとなる。

初心者におすすめは

どちらもリスクはありますが、初心者の方はインデックス型を中心に選んだほうがよいでしょう。

景気が良い時はアクティブ型の方が運用利率は高くなりますが、景気が悪くなるとインデックス型の方が利率はアクティブ型よりも上回る場合もあり、安定した運用が可能です。

まとめ

・「iDeCo」と「つみたてNISA」を活用して、お金に働いてもらい老後の生活資金を増やす。

・初心者は少額から始めて長期運用を行ってリスクを低く取るのがおすすめ。

・インデックス型の投資信託で安定した運用を目指す。

【確定拠出年金(iDeCo)専用】SBI証券
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